クリガニです。
いつもの魚屋さんに1杯83円で売られていました。
魚屋の兄さんが「汁物にすると良い出汁がでるよ」と言いながら「こいつ結構気が荒いから気を付けてね」と慎重に掴みながら袋に入れてくれました。
4杯購入し、少しばかり戯れてみたらなるほどかなり強力なハサミの力です。
かみさんにも見せたら「かわいそう・・」だって。
そんなつもりで見せたわけじゃないんだけどね。
トングで掴みながら鍋に入れて調理開始です。
充分火が通ったところで汁の味を確かめたら、なるほど毛ガニの様な香りと甘み旨味を持った良い出し汁が出ています。
ところで、投入時のままの姿勢で茹で上がっているのを見ると、所謂茹でガエルの話は本当だったのでしょうか。
貝類もそうですが、彼らは声を出さないので罪悪感を強く感じることが無いですね。
鍋の中で喚きだしたら地獄ですよ。
いつもの要領でステンレス鍋に移し、青葱をたっぷり入れて再加熱。
今回味噌汁にしました。
鉄鍋で出汁を取ると、現代の日本人に不足している鉄分が摂れる、ということでいつもやっています。
ステンレス鍋に移すのは、放置時間が長過ぎると鉄分が溶け出し過ぎて、味や色が悪くなるのを防ぐためです。
完成です。
通常の汁椀より大きなお椀で、たっぷり味噌汁を堪能しました。
味は毛ガニにそっくりで、蟹味噌や肩肉などもそこそこの量が有り、1杯千円~二千円の毛ガニから比較しても十分安く、お買い得でした。
本日のメニューは和食です。
かみさん、しっかり食べてました。
甲羅を外し、バラバラに分解しながら「美味しい」だって。
生き物に対する感情と、食べ物になった生き物に対する感情の切り替えポイントはどの辺から切り替わるのかな。
女性の(うちのかみさんも)感覚は分かりにくいね。
現代人の食事には鉄分が不足しているそうで、その原因の一つに調理用の道具がアルミやステンレスばかりになってしまい、鉄製品が使われなくなったことに有るのだそうです。
そこで当家ではすき焼き鍋で出し汁を作ることにしています。
右の絵は鉄鍋で沸かした白湯です。
比較のため左側の器には水を入れています。
鉄鍋は1年以上使い続けていますが、けっこう鉄が溶け出すものですね。
これからも使い続けます。