ど素人が少しでも体裁の良い仕事をするにはそれなりの道具が必要だと確信しています。
昔親父から「お前は道具好きだな」と言われたことに反発して「素人が少しでも良い仕事をしようと思えば玄人並かそれ以上の道具を持たなければろくな仕事は出来ないよ」と言ったことがあります。
プロの磨き上げた技を見せ付けられるとただただ驚かされます。
板前さんの大根の桂剥きやピザ屋さんの回転生地伸ばし、ラーメン屋さんの麺伸ばし、京料理の繊細な味付けと見事な盛り付け、ケーキ屋さんのパティシエの飾り付け等々。
見るにつけ味わうにつけ、己の技の程度を考えさせられてしまいます。
しかし、ど素人の強みは無手勝流である、食べ物は先ず旨けりゃ良い、見た目はそこそこ良けりゃ良い、道具で技を補おう、と言うことでこれまでに工夫して手作りした道具をご披露いたします。
その1
バーベキュー用鉄板の縁の一つを切り落とし、残した縁に取っ手を付けてフライパン風にしました。
普通サイズのギョーザを30個一気に焼き上げることが出来ます。
その1-2
ギョーザ10個を一気に扱えるへらを作りました。
ホームセンターでステンレス板と鉄の平角棒を購入整形し、鎌の柄を取り付けています。
その1-3
ブリキのお菓子の箱でカバーを作り、このシリーズの完成です。
当初ギョーザ用に作ったのですが、魚を焼いたり焼きそばを作ったりムニエルやソテー等かなり頻繁に使い重宝しています。
その2
先がゆるく反ったナイフです。
両刃なので切る方向を選びません。
パプリカの芯抜きやメロンの切り分けに使っています。
ゆるいカーブと適度な切れ味の悪さがメロンの皮と身を切り分けるのに最適です。
元は100円ショップで買ったペーパーナイフです。
その3
強く先を曲げたナイフです。
ジャガイモや大和芋など凸凹した物の皮むきや桃の種抜きに重宝しています。
元は冷凍食品に付いてきたナイフを手頃な長さに切った先の部分で作りました。
その4
その3で先の方を落とされた冷凍食品添付品のナイフです。
適当に整形し、玉ねぎの皮むきやアサリの剥き身作りなどに活用しています。
切れ味は最悪です。
ナイフと言うよりスクレーパーと言ったところでしょうか。
この切れなさ加減が便利です。
その5
トマトの炙り剥き用フォークです。
エコクッキングの代表アイテムです。
元は飾り棚などで棚の高さを調節する金具です。
その6
氷り切り用鋸です。
いろいろ作った中でこいつが一番難しかったのではないでしょうか。
その6-2
氷り切り用改造まな板です。
古くなって中程が凹んでしまったまな板を半分にし、取っ手穴にストッパーを付けています。
その7
かきあげ天ぷら用の枠です。
かきあげ天で難しいのは周囲も中心部も同じようにカラッと仕上げることではないでしょうか。
そして普通に自家用として作るとき、なるべく小さく作ったほうが食べやすいですよね。
いろいろ工夫して行き着いた構造が意外と簡単で大雑把な構造のわっかでした。
その8
改造トングです。
グリヴィーを作るとき、熱くなったカップをオーブンから取り出す時に火傷をしないように且つ楽に作業ができるようにしただけですが、基本はトングのままですからいろいろ便利に使っています。
その9
海老の塩焼に使うジグです。
これを単独では使えませんし海老をしっかり抑えるにはけっこう手間と技が必要です。
しかし、上手く使うと実に便利です。
百円均一ショップに行くといろいろ面白い道具がありますよね。
何かを作ろうとする時、テキストが有ればそれに従うのも良いでしょう。
しかし、テキストどおりに作業するより失敗しても自分なりの工夫が生きると遣り甲斐が大きくなりますよね。
ましてや自分流に考えて、考え抜いた結果充分満足できるものが出来れば心底嬉しくなりますね。
かみさんがね、「レストランや料理屋さんで食べるようなお料理作ってくれるから、最近そういった所に行こうと思わなくなったの」なんて言うんですね。
友人にこの話しを自慢したら、「藤井さんね、それを手綱というんだよ」といわれてしまいましてね。
なるほど、なるほどですね。
下の絵は島根県美保関の海辺の景色なんですがね。
男女岩(めおといわ)とか言うんですが、お互いの間に張られた注連縄(しめなわ)が何となく手綱に見えるようになってしまいましたね。
( ° ɤ°)どう見てもこりゃ手綱だべぇ。
(°̳̳へ°)そうだなぁ。
(°̳̳π °;)・・・・・